UEFI環境のPCからMemtest86+を起動する

memtest86plus_logo
メモリ増設にあたって、メモリに不具合や初期不良がないか確かめるために
memtest86+ を起動するUSBを作ったんですが、 dynabook T4 で Memtest86+ が起動しないという問題に直面しました。

これは Memtest86+ が、2013年9月27日を最後に更新されていないので UEFI や DDR4 に対応していないのが原因なのですが、色々と試していたら Memtest86+ を起動できるようになったので、その備忘録。
UEFI に対応していない Ultimate Boot CD などでも応用できます。

ただし、何か問題が起こる可能性もあり得るので
やる場合は自己責任でお願いします。


Memtest86+ を起動できるようにUEFI(BIOS)を設定する

Memtest86+ をインストールしたUSBメモリを挿したままパソコンを再起動します。
メーカーのロゴが現れたら「F2」を連打して UEFI(BIOS)画面に入ります。

まず「Security」を選択し「Secure Boot」を「Disabled」に変更します。
Secure_Boot-resize

次に「Advanced」→「Change Boot Order」を選択し「USB Memory」の起動優先順位を一番上にします。
Boot_Priority_Options-resize

その後「Advanced」→「System Configuration」を選択し「Boot Mode」を「CSM Boot」に変更します。「間違ったモードを選ぶとシステムが起動しなくなるかもしれません。本当によろしいですか?」と英語で警告が出ますが「Yes」を選択します。
RedAleart-resize

最後に「Exit」→「Exit Saving Changes」を選択し「Yes」で設定を保存。
パソコンが再起動し、 Memtest86+ が立ち上がります。
Exit_Saving_Changes1
Exit_Saving_Changes2

問題なく動作しているように見えますが、画面には「DDR4-2400」ではなく「DDR3- 0」と表記されてしまっていますね。メモリも「RAM : 0 MHz」となっています。
memtest86plus

ちなみに Memtest86+ ではメモリに異常があると、このように赤色でエラーが表示されます。(画像は、自分の初代PCを6年前にメモリ診断したものです)
error1
error2

最後に Memtest86+ でメモリ診断を終えたら、UTFI(BIOS)の設定をもとに戻しておくことを忘れずに。そうでないと Windows 10 が起動しません。

やり方は、今までと逆で「Advanced」→「System Configuration」を選択し「Boot Mode」を「UEFI Boot」に変更。
「Security」を選択し「Secure Boot」を「Enabled」に変更。
「Advanced」→「Change Boot Order」を選択し「USB Memory」をもとの起動優先順位に戻します。
後は「Exit」→「Exit Saving Changes」→「Yes」を選択し再起動すれば Windows 10 が起動します。


冒頭で触れたように Memtest86+ は、長い間更新されておらず UEFI やメモリの新しい規格である DDR4 に対応しておりませんので、個人的には DDR4 や UEFI に対応した PassMark Software の MemTest86 を使うことをお勧めします。

MemTest86 は、無償で利用できる「MemTest86 Free」と有償版の「MemTest86 Pro」の2つのバージョンがありますが、特に理由がなければ無償版の「MemTest86 Free」で十分だと思います。

サブのノートPCで MemTest86 Free を使ってみましたがいい感じです。
MemTest86_Snapshot


因みに、GPLライセンスで公開されているオープンソースの「Memtest86+」と PassMark Software が開発している「MemTest86」の名前が似ているのは単なる偶然ではなく「Memtest86」の複雑な歴史が関係しています。

詳しく知りたい方は、以下のサイト様や Wikipedia の Memtest86 に関する記事 をご覧ください。

ノートPCのメモリを4GBから16GBへ増設してみた

今メインPCとして使っているノートPCの「dynabook T4 プレシャスブラック (型番: P1-T4KP-BB)」は、一応4GBのメモリが搭載されているのですが、動作が遅くなったり固まったりすることがしばしばあります。

高い処理能力を要求するゲームをするわけではないので CPU は別に Intel Celeron 3867U でも問題はないんですが、普段 Google Chrome で常時タブを15個以上開きながら、他のソフトも起動するのであっという間にメモリ4GBを使い切ってしまうんですよね。

そんな訳で、メモリ増設に踏み切りました。

dynabook T4 シリーズは比較的安価な位置づけのノートパソコンとはいえ、メモリのスロットが2つあり、1つのスロットに最大8GBのメモリを取り付ける事ができます。
つまり8GBのメモリを2つ取り付けることで16GBまでメモリ量をアップすることができます。

早速、近くの大型家電量販店に行き8GBのノートPC用メモリを2つ購入。
購入したメモリは、CFD販売のPanram社製メモリ。

本当は2つセットになったやつを買いたかったんですが、売っていなかったので単品を2つ買いました。
CFD__Value_Series_Panram_Memory_8G

買ったメモリの仕様


製造業者 : Panram

メモリ規格 : DDR4-2400

メモリモジュール規格 : PC4-19200

メモリモジュール形状 (Pin数) : 260pin S.O.DIMM

電圧 : 1.2V

メモリモジュール容量 : 8GB

製品型番 : D4N2400PS-8G

保証期間 : 永久保証 (Lifetime Warranty)

その他 : RoHS指令準拠、PSE対象外、電波法対象外


dynabook T4シリーズの仕様 (pdfファイル) や 増設メモリ – ELECOM WEB SITE! を見ると、dynabook T4シリーズの対応メモリは PC4-17000 (DDR4-2133) とされていますが、実は一つ上の PC4-19200 (DDR4-2400) でも大丈夫です。
(ただし、性能としては DDR4-2400 ではなく DDR4-2133 と同等になります)

これは上位互換と呼ばれるものです。
【メモナビ】「上位互換」とはどういう意味ですか?


さて、メモリ増設に取り掛かります。

まず、「Shift」キーを押しながら、シャットダウンボタンをクリックします。
Windows 10では、完全にシャットダウンするには「Shift」キーを押す必要があるみたいですね。
shutdown

電源が完全に切れたら、電源コードやACアダプターを始め、全てのケーブル類をパソコン本体から外します。
dynabook_T4_black

次にパソコン本体を裏返し、バッテリーパックを外します。
dynabook_T4_1
dynabook_T4_2

メモリカバーを留めているネジ一本をプラスドライバーで緩めて
メモリカバーを外します。

Memory_Slot_1

スロットAには4GBのメモリがはめ込んであるので、それを慎重に取り外します。
メモリは、サムスン社製の PC4-19200 (DDR4-2400) が搭載されていました。

Samsung_RAM

新しく買ってきた8GBメモリ2つをスロットA、スロットBに取り付けます。
Panram_Memory_8G
Memory_Slot_3

後は、メモリカバーをはめてネジを締め
バッテリーパックを取り付け、ケーブル類を取り付けます。


次に dynabook T4 に付属しているメモリ診断ソフトでメモリに異常がないかチェックします。

パソコンを起動した後「F2」ボタンを連打して BIOS (UEFI) 画面に入り「Advanced」→「Diagnostic」を選択します。
memory-test1

「Memory Test」→「Start Memory Test」を選択します。
するとメモリ診断が始まるので、しばらく待ちましょう。

memory-test2

メモリ診断中…
memory-test3

Diagnosis has been completed と表示されれば、無事メモリ診断が完了。
プログレスバーが緑で Pass と表示されているので、不具合はないようです。
「Esc」キーを押してこの画面から出れば Windows が立ち上がります。

memory-test4

メモリ診断ソフトは、他にも Windows に付属してくる「Windows メモリ診断」や無料で利用可能なオープンソースの「Memtest86+」、PassMark Software が開発する「MemTest86」などがあります。

メモリによっては初期不良やマザーボードとの相性の問題でメモリが動作しないことがあるので、メモリ診断で問題が見つかった場合、保証期間内であれば返品するか交換をしてもらいましょう。


メモリを増設した感想は、やっぱり快適ですね!
まず、いくら Google Chrome でタブを開いても固まらなくなりましたし
キビキビ動くようになりました。

使っているOSが64bit版であれば、メモリは最低でも8GB、快適に使いたいのであれば16GBは積んでおいた方が良いと思います。メモリはいくらあっても困りませんし、数千~1万円程度の出費で遅いパソコンが劇的に変わるかもしれませんよ。

(まぁ、もう少しお金を出してもっと高性能なパソコンを買えって話ですが)

ただ、メモリには様々な規格があるだけでなく、ノートPCや小型で省スペースのデスクトップ型PCはメモリ増設が不可となっているものもあるので
自分のPCに合うのはどの規格のメモリか、増設が可能かどうかを十分に下調べをしてから増設することをお勧めします。

Nero AAC Encoder を Linux Mint で使えるようにする手順

ふと Nero AAC Encoder を Linux Mint で使いたいなと思って
8年以上前に自分が書いたNero AAC Encoder を Linux に導入する手順NeroAAC エンコーダの使い方を見ながら導入しようとしたんですが、肝心の Nero AAC Codec はリンク切れ、コマンドはエラーを吐きまくるなど
情報が古くなってしまっていたので、新しく記事を書き直すことにしました。


さて、作業を始める前に下準備をします。

どうやら、Nero AAC Codec に含まれる実行ファイル(neroAacEnc、neroAacDec、neroAacTag)は32bit ELF のバイナリらしく、64bit環境の Linux で実行しようとすると
パスが合っていて実行ファイルが存在していても「no such file or directory」と出て実行できないみたいです。

なので、以下のコマンドを入力し、32bit ELF バイナリをそのままでも実行できるようにします。

$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo apt update
$ sudo apt install libc6:i386 libncurses5:i386 libstdc++6:i386

参照: bash: コマンドが確かに存在するのに “-bash: COMMAND: No such file or directory” と言われる

下準備は終わったので、次は Nero AAC Codec をダウンロードします。
ブラウザからダウンロードページまで行ってダウンロードするのは面倒なので
ここでは wget 使ってダウンロードします。

$ wget https://softaro.sakura.ne.jp/download/codec/NeroAACCodec-1.5.4.zip

zipで圧縮されているので、neroというディレクトリを作成しそこに解凍します。

$ unzip ~/NeroAACCodec-1.5.4.zip -d ~/nero

解凍したバイナリを /usr/local/bin に移動させます。

$ sudo mv ~/nero/linux/neroAac* /usr/local/bin

実行権限を付与し、実行できるようにします。
これをやらないと Permission denied と出て実行できませんので注意してください。

$ sudo chmod +x /usr/local/bin/neroAac*

これで Linux Mint への導入は完了しました。
ちゃんと動作するか、確認します。

$ neroAacEnc -help

以下のような画面が端末に表示されれば成功です。

*************************************************************
*                                                           *
*  Nero AAC Encoder                                         *
*  Copyright 2009 Nero AG                                   *
*  All Rights Reserved Worldwide                            *
*                                                           *
*  Package build date: Feb 18 2010                          *
*  Package version:    1.5.4.0                              *
*                                                           *
*  See -help for a complete list of available parameters.   *
*                                                           *
*************************************************************
(長いので以下略)

最後に必要がなくなったzipファイルとneroフォルダを削除します。

$ rm -r ~/nero ~/NeroAACCodec-1.5.4.zip

以上で終わりです。
お疲れ様でした。

初スマホでXperia Aceを購入

2週間ほど前に SONY の Xperia Ace を購入しました。
スマホ本体が届いたのは3月12日です。

実を言うと、スマホだけでなく、携帯電話を持つこと自体初めてです。
つまり、いきなりスマホデビューですね。

Xperia_Ace

業者は格安SIM、格安スマホで知られる OCN モバイル ONE。

初期費用はスマホ端末代が24,300円 (税込26,730円)、初期手数料が3,000円(税込3,300円)、SIMカード手配料が394円 (税込433.4円)でした。

Xperia Aceは普通に買うと5万程度するので、およそ半額で買うことができたことになります。

プランは、6GB/月コース。
OCN光モバイル割適用で月々1,780円 (税込1,958円)です。

10万円を超える超高性能スマホが続々と登場する中、基本的に通話やメール、ネットで少し調べ物をしたり、YouTubeで動画を少し見ることを想定している自分にとっては、価格と性能のバランスが取れた Xperia Ace で十分ハイスペックです。